【短期集中連載】創価学会「支部長」の僕が公明党支援をやめた理由 -04- 〜なぜ公明党は自民との連立を離脱できないのか。あるいは師匠・池田先生の仰せは絶対か〜

この記事を読まれる前に、まずはこちらの記事をお読みいただけると幸いです。
【短期集中連載】創価学会「支部長」の僕が公明党支援をやめた理由 -01- ~池田先生の指導より~

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【短期集中連載】創価学会「支部長」の僕が公明党支援をやめた理由 -02- ~組織に起きたハレーション~

【短期集中連載】創価学会「支部長」の僕が公明党支援をやめた理由 -03- 〜学会幹部と話してよくわかったこと〜

これを書く前に、本当はもっといろいろな記事を先に載せたかった。けどどうしてもこれを書かないわけにはいかない、という思いが強くなったので、先に連載のメインともいえるこの記事を書くことにした。

いままでずいぶん書いてきたとおり、僕の長年の疑問は「なぜ公明党は、腐れきったアベスガ自民との連立を離脱できないのか」ということに尽きるわけで。

この疑問に関する公明・山口代表のインタビュー記事もずいぶん読んできたけど、どれをとっても隔靴掻痒というか、奥歯にモノが挟まったようなすっきりしない回答で。どんな相手に対してもつねに同じなので、ああこれはきっと支持母体からの絶対の指示なんだろうな、ということはバカじゃないのでわかる。

現場で公明党を応援してる創価学会の方々は、“公明党は頑張ってる。自民党はいろいろあるけど、自公連立はいまの日本で唯一の選択肢だし、安定した政治が求められるので、今後も自公連立を続けていく”と壊れたレコードのようにしゃべる聖教新聞や公明新聞の記事を鵜呑みにしてるだけで。

まあtwitterとか、あとは各種の選挙結果とかを見てると、サイレントマイノリティ?というべきか、声を発しないまでも、無言で自公連立の枠組みに異論を唱える公明党支持者(≒創価学会員)も着々と増えてるようだけど。沖縄県知事選しかり、大阪都構想しかり、甘利明を小選挙区で叩き落とした神奈川13区しかり。まあ僕みたいに実名を掲げて公に異論を唱えてる人間は、まだまだ少ないけどね。

twitterで見かけた、ある方のツイートに目が釘付けになった。

前々から、たぶんそうじゃないかな、と思ってた。ご存じの方も多いと思うけど3・16の広宣流布の模擬儀式に当時の首相の岸信介が出席するはずだったんだけど横やりが入ってドタキャンされ、その代理として参加したのが、岸信介の息子で安倍晋三元首相の父親の安倍晋太郎だったわけで。

そんな縁もあって、安倍晋三が首相になるっていうときに、池田先生に会い、公明党に全面的な協力を求めた、というのも十分にあり得る話で。池田先生は基本的にものすごく人がいいから、3・16の儀式に参加してくれた安倍晋太郎の息子の安倍晋三が総理大臣になるのだから、公明党としても全面的に応援しようじゃないか!って言われても何の不思議もない。

では、池田先生が「安倍晋三さんをしっかり応援していこうよ」と言われたならば、公明党や、先生の弟子であるわれわれ創価学会員は、永遠に自民党と連立を組み、政権の枠組みを維持して行くべきなのだろうか?

もしかしたら、ほとんどの公明党支持者、創価学会員は、Yes!というのかもしれない。

僕は、断じて、No!だと思うのだが。

いや、もちろん池田先生のご指導、仰せを、むげにしろ、というつもりは毛頭ない。

でも一方では、先生が断言されたからといって永遠にその言いつけを守り続けるのも違うと思うのだ。

どういうことか。

御義口伝っていう、日蓮大聖人が法華経の講義をされ、それを直弟子、一番弟子の日興上人がまとめたとされる御書がある。若き池田先生が、当時の学生部の最優秀のメンバーに直々に講義された、創価学会にとっても重書中の重書だ。

その御義口伝のいちばん最初に、南無妙法蓮華経についての講義がある。そこに、迹門普遍真如の理、本門随縁真如の智、という言葉が出てくる。いま、池田先生の御義口伝講義を確認してみたけど、僕なりの解釈としては、前者は師匠のご指導、仰せであり、後者は弟子がそれを時代にあわせてどう展開していくか、ということだと拝することができると思っている。

つまり、安倍政権発足当初、池田先生がアベから協力を求められ、公明党も全力で応援するように、と言われたことが事実であったとしても、その後、アベが増長し、民主主義を破壊し、私利私欲を満たし、お友だちばかりを優遇する縁故主義に走ったならば、それは間違っている!と全力でたしなめ、やめさせ、場合によっては連立を離脱してアベに猛省を促す、というのが仏法者として、池田先生の弟子として、本当にあるべき姿なのではないか。

僕はそう思うけどな。

昭和54年の池田先生の会長辞任は、当時の創価学会執行部が、戸田先生の「第3代会長を守れ。そうすれば広宣流布はできる」との仰せを踏みにじった、創価学会にとっての最低最悪の汚点。この戸田先生のご指導は、どんなに時代が変わっても、守らなければならなかった。当時の執行部は池田先生に辞任を促す会議で「時の流れには逆らえません」とほざいたそうな。

学会の退転者、反逆者、脱会者の方々は、誰がこの発言をしたのか、ということに異様な執着を持ってるみたいだけど、そんなことはどうでもいい。言葉を発したのが誰かということよりも、そこにいた当時の創価学会の最高幹部の誰ひとりとして、“戸田先生の言われたとおり、池田先生には生涯、創価学会の会長を務めていただきたい!そうでないと世界広宣流布の展望は真っ暗ですし、われわれ弟子は路頭に迷ってしまいます!”と声を発しなかったことが大問題なのであり。

従藍而青って言葉があるけど、みんなホントの意味、わかってるのかな、と思うことがある。

要するに、弟子が師匠を乗り越えていけ、ということよ。

より具体的にいうと、師匠が発したご指導を、弟子が、時代に即して、どんどん展開していけ、ってことじゃないですか。違いますか。

いまの創価学会の公明党支援のやり方って、師匠である池田先生が50年以上も前に始められた方法を、基本的にはそのまま踏襲してると思われ。僕に言わせれば、時代遅れな点が死ぬほどたくさんあるんだけど、そういうことを考える人っていないのかなぁ。

まあ、あんまり大風呂敷を広げすぎると、あとで自分のクビを絞めることになるから、大概にしとけ、って話だけど。でも。公明党議員のSNS利用のプアさとかも、そういう不自由さを感じるよね。

まあ考え方が古い高齢の支持者の方々からの不満の声を恐れて、新しい一歩が踏み出せないってことなんだろうなあ、というのは、容易に察しがつくけどね。あえて書くとすると、あまりにも真面目で熱心な女性の方々を中心に。

たとえば、いま学会で体育大会とかやらないじゃないですか。がっつり練習を何か月もかけて行う文化祭もやらない。それはやっぱり時代と合ってないからだと思われ。でも池田先生が体育大会を提案して実現された昭和30年代は、時代に合ってたと思うわけですよ。そういう話って枚挙に暇がないわけで。

ほとんどの創価学会員は、上から流れてきた打ち出しを、そのまま受け取る。なんの疑問も持たずに。

そうじゃないんだよ。なんか変だな、とか時代に合ってないな、と思ったら、幹部にどんどん意見を言っていいんだよ。先生は最晩年のご指導で「下から上を動かせ」って言われてたじゃないですか。組織には、めんどくさいヤツって思われるかもしれないけど。でも本当に信心から発した発言であれば、かならず日の目を見るときがくる。それは信じるべきだと思うんだよね。世界広宣流布の主体者としては。

よく池田先生は、創価学会の中に自分がいるんじゃない、自分の中に創価学会があるんだ、っておっしゃってたじゃん。要するに、そういうことよ。

これは別項で書こうと思ってるけど、退転者、反逆者、脱会者の方々におかせられては、ただ現執行部を口を尽くしてバッシングするんじゃなくてさ、池田先生のこのご指導に即して、学会はもっとこういう行き方をすべきなんじゃないですか、って相手の立場を思いやり、共感を得られる言い方をすべきなんだと思うんだよね。

創価学会は鉄の団結を誇る宗教団体なので、外からの攻撃に関してはめっぽう強いのよ。アルマジロみたいにカラダを丸くして防御する。敵からの攻撃を受け付けない、あるいはすべて跳ね返す。

敵は内部だよ、という仰せの通り、創価学会を破壊するのも内部からだし、学会をリフレッシュするのも内部からの動きだと思うんだよねぇ。

簡単に言うと、北風と太陽。どんなに言ってることが正しくても、言い方がトゲトゲしかったり攻撃的だったりしたら、人は聞く耳を持たない。心の底から、あなたのことを思ってるんですよ、と心の底から思いながら発した一言は、どんなにつたなくても、相手に刺さる。

こういうことだと思う。

とくに創価学会は女性部(旧婦人部)でもってるから、女性たちの感情に訴えかけないと、変わらないよね。池田先生はつねづね、女性は叱っちゃいけないって口を酸っぱくして言われてたとおり。まああたしは末端の幹部として、そのあたりは大失敗を数限りなく繰り返してきたわけだが。笑

いや、笑えない。。

明日も朝が早いので、そろそろこのへんで、いったん閉じます。

思ってたより上手に書けた気がします。うれP。

この記事を読まれる前に、まずはこちらの記事をお読みいただけると幸いです。
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